〒717-0013 岡山県真庭市勝山116
文化元年(1804)創業
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「御前酒(ごぜんしゅ)」で広く名が通っている辻本店が蔵を構えるのは、二万三千石三浦藩の城下町であった岡山県真庭市勝山。このあたりは古くから宿場町として栄え、蔵のある通りは旧出雲街道。脇を流れる旭川では、かつて多くの高瀬舟が往来して人や物資を運び、かつての賑わいを物語る船着場跡も残っています。
平成になって、この静かなたたずまいの町を有名にしたのが<暖簾のかかる町並みプロジェクト>。古い商家の軒先に、意匠を凝らした草木染の暖簾が揺れ、現在では100を超える家々に様々なデザインの暖簾がかかっています。
じつは、こうした町おこしのプロジェクトにも、ここの蔵は深くかかわってきました。そぞろ歩きで家並みやのれん、春には「勝山ひな祭り」を堪能し、町筋の一番奥まったところで行き着くのが、辻本店の酒蔵です。
(写真は同社のホームページから転載 写真右下は勝山の古い商家群)
もともとこの地域は、古来、「うまさけの国」と言われた「美作(みまさか)」の地。寒冷な気候、良質な酒米と水。まさに、酒造りに好条件に恵まれた環境にあります。酒質の特徴としては、すっきりとした切れ味が特徴。伝統ある備中杜氏集団の熟練の技を引き継いだ、岡山県下で初の女性杜氏・辻麻衣子氏をリーダーに、日々、味わい深い酒造りに励んでいます。
この蔵の代表銘柄「御前酒」の名前は、美作勝山藩御用達の献上酒として「御膳酒」の銘をいただいたのが由来。酒質の特徴としては、県南の瀬戸内の酒が甘口であるのに対して、きれいな味わいの辛口が持ち味。
この蔵では、岡山県特産・雄町米に強いこだわりを持ってきました。昔から雄町を使用していたものの、栽培農家が減り、入手が困難な時代が続きましたが、やがて雄町栽培が復活した昭和63年頃より徐々に雄町に切り替え、現在では全使用米の半分をも占めています。 また、製法についても、この蔵独自の「菩提もと」造りを採用。試行錯誤の結果、雄町米由来の濃醇な旨みと、「菩提もと」ならではの特徴的な酸が際立つ、すっきり旨口系純米酒を生み出しています。
写真は同社のホームページから転載しています。
日本酒の原料は米です。米と、水と、人の技。この三つが一体となって、その土地土地のおいしいお酒は生まれます。
私たち淵本重工業も、日本の文化である米作り、日本酒造りに間接的ながらかかわっています。
がんばれ日本と世界の農業。