農業機械、車輌、一般産業機械などの部品製造および組み立て

  • おいでんせえ
  • お問い合わせ
  • ホームへ戻る
農業先進県おかやま2「郷土美術館めぐり」
温故知新

トラクターやコンバインなど、今日の農業機械のルーツをたどっていくと、鍬や鎌などの道具類、自然の力を利用した水車などの装置、牛や馬などの家畜、最終的には人の手足にたどり着きます。
こうした能力は、現代から見れば、あまりに非力で未熟なレベルかもしれませんが、そこには、先人たちの知恵と工夫の跡をうかがうことができます。
農業先進県と言われる岡山県。各地で営々と取り組んできた農業の足跡を探訪します。


第22回

三徳園

〒709-0614 岡山市東区竹原505
TEL(086)297-2016

開館時間 9時00分~17時00分
休園日 12月29日〜1月3日
入園料 無料
駐車場 150台(無料)

三徳園
一輪の綿花から始まる倉敷物語(平成29年「日本遺産」認定) 多角的農業経営者育成の「塾」だった三徳園

三徳園は現在の第一生命保険株式会社の創設者である矢野恒太(岡山市東区竹原出身)によって、農業の若い担い手を育成するために、昭和9年に設立されました。

設立時は「三徳塾」と称し、塾の名の通り、多角的農業経営の実力を有した農業人を養成するために、約1年間にわたって塾長を中心に寝食を共に過ごし、人格と技能、両面の一致を掲げていました。なんとも素晴らしい理念でしょうか。

その後、土地や建物は岡山県に寄贈され、三徳塾は多くの農業後継者を育てましたが、昭和43年、県立農業大学校の新設に伴い、塾としての役割を終え、現在の三徳園(岡山県立青少年農林文化センター)に改称。岡山県農業の担い手を確保・育成するための拠点施設として、また、青少年の研修と交流の場として活用されています。

倉敷発展の立役者となった綿花栽培と繊維産業 2018年現在、最も進んだ展示スタイル?

研修交流館に入ってすぐのところに、創設者・矢野翁像とともに、古農具展示スペースがあります。2018年4月にこの施設が完成する前は、岡山県立高松農業高校の旧校舎を移転した「農業展示館」があり、多くの収蔵品が公開されていましたが、今回のリニューアルで、農機具は厳選された一部が展示されています。

古農具の展示紹介スタイルも、現代風にデジタルアーカイブ化されており、パソコンモニターで古い農機具、農業機械の数々を知ることができます。

三人の若きサムライが出した結論 ここでの経験を糧に、次代の農業経営者へ

三徳園は公園機能を持つ農業者研修施設であり、広く一般に公開されています。

園内には研修施設のほか、果樹園や芝生広場、探鳥歩道、桜並木、桜の展示園もあり、子供の遠足場所にも使われています。

ここにやってきた子供たちの中から、自然や農業に興味を持ち、やがて、岡山県の農業を拓く担い手が現れたら、創設者の矢野翁も、さぞかし喜ぶことでしょう。 岡山における農業の今と昔を知ることのできる、一味違った公園として、家族で訪れてはいかがでしょう。

歓迎ボード

歓迎ボード

三徳園の目的をストレートに表現したボードです。
「晴れの国おかやまで、農業をやってみよう」。
矢野翁像と古農具

矢野翁像と古農具

胸像の下には、この施設の前身である「三徳塾」設立の趣旨が、本人の言葉で紹介されています。実学としての農業技術習得、多角的農業経営のできる人材育成を主目的に、家族主義で運営することを旨としました。
古農具展示コーナー

古農具展示コーナー

かつては膨大な量の収蔵品がありましたが、厳選された一部を展示。パソコンで「米作りの農具むかしと今」「岡山県の農業機械のあゆみ」「三徳園のあゆみ」などを閲覧することができます。
踏み車

踏み車

状態よく保存されています。紹介パネルには「水路の水を人力で田畑に汲み上げる道具。江戸時代初期に大阪で考案された」とあります。
三徳園デジタル資料館画面

三徳園デジタル資料館画面

「米作りの農具むかしと今」画面。農業機械の登場と役割、農業スタイルの変遷ぶりが紹介されています。
農業機械の進化

農業機械の進化

初期のトラクター登場から、今日に至るまで、年を追うごとに進化を遂げる農業機械の姿を知ることができます。
旧・三徳園 農業展示館

旧・三徳園 農業展示館

岡山県立高松農業高校の旧校舎本館をこちらに移築し、そこに古い農具や民具を展示していました。耐震性の問題から現在は取り壊され、ビデオ画面でその姿を知ることができます。
旧農業展示館の内部

旧農業展示館の内部

立派な木造校舎の中に、多くの農具、民具、剥製などが収集展示されていました。
塾時代の農業後継者育成の様子

塾時代の農業後継者育成の様子

これもビデオアーカイブで見ることができます。地元岡山の、農業の新しい技術を習得しようとする若者たちの熱意が伝わってきます。
当社で製造している
農業機械部品の一例

おいでんせえバックナンバーへ

最新記事へもどる