農業機械、車輌、一般産業機械などの部品製造および組み立て

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農業先進県おかやま2「郷土美術館めぐり」
温故知新

トラクターやコンバインなど、今日の農業機械のルーツをたどっていくと、鍬や鎌などの道具類、自然の力を利用した水車などの装置、牛や馬などの家畜、最終的には人の手足にたどり着きます。
こうした能力は、現代から見れば、あまりに非力で未熟なレベルかもしれませんが、そこには、先人たちの知恵と工夫の跡をうかがうことができます。
農業先進県と言われる岡山県。各地で営々と取り組んできた農業の足跡を探訪します。


第21回

加茂川歴史民俗資料館

〒709-2331 岡山県加賀郡吉備中央町下加茂1103-3
TEL(0867)34-1807(吉備中央町加茂川公民館)

開館時間 10時00分~16時00分
閉館日

土曜・日曜・祝日
(12月28日~1月4日は休館)

入館料 無料
  • ※建物は登録有形文化財に登録されています。

加茂川歴史民俗資料館
一輪の綿花から始まる倉敷物語(平成29年「日本遺産」認定) 建物自体が貴重な登録有形文化財

これまで訪れた資料館は、元役場であったり、古い校舎をそのまま活用している例が主でした。暮らしの道具と共に、当時の貴重な建物を保存する見地からといえます。

加茂川歴史民俗資料館が、他の資料館とちょっと異なるのは、その建物。なかなか立派な建物ですが、これはこの地域の主要生産物だった葉タバコを収納・保管しておく「加茂葉たばこ取扱所」として設置(明治30年頃)されたもの。葉たばこの産地であった歴史を今に伝える貴重な産業遺構として、平成18年に国の登録有形文化財に登録されています。

ここに収納されているのは、伝統的な農機具類をはじめ、生活用具、年中行事にかかわる用具など800点あまり。県下三大祭りである加茂大祭の古い記録写真パネルもあり、さながらこの地域の暮らし博物館の様相を見せています。

倉敷発展の立役者となった綿花栽培と繊維産業 かつて、葉タバコの一大生産地

喫煙人口の減少など、たばこの消費量は年々減っています。

葉タバコの栽培が盛んだったこの地域においても、かつての盛況ぶりは見られなくなりました。

残念なのは、この資料館でも、葉タバコ栽培が盛んであった頃を物語る資料がほとんど保管されていないこと。「専売品」という特殊性から、関係資料はこちらには残っていないのです。

ただ一点、収穫された葉タバコを収納する際に使った、大きなはかりが一点あるのみでした。計量を終えた葉タバコが、おそらくこの建物一杯になるほど、うず高く積まれていたことでしょう。

三人の若きサムライが出した結論 大人にもためになる学習施設

農具や民具は、それぞれの地域で生活をしていくうえで欠かすことのできないものでした。文字通り、食べるため、生きるために必要不可欠な道具だったからです。

現代人から見れば、素朴で稚拙にも映るこうした品々ですが、そこには人間の根源的な営みが投影されているのです。すでに永い眠りについている農具、民具類の数々ですが、我々にとって、道具とは何か、知恵や工夫とは何か、その本質を教えてくれるかのようです。 今では昔の農機具、民具の使い方を知っている人も少なくなりました。品物はあっても、それをどう使うのか、現代人の我々にはよくわからないのです。そのことをサポートしてくれる解説資料を、この資料館では手にすることができます。 過去と現在を結ぶ、先人たちの工夫の数々。子供たちの学習の場としてだけでなく、その両親、祖父母世代をひとつに結ぶ交流の施設として活用されてほしいものです。

館内の様子

館内の様子

高い天井。ここが葉タバコを保管する倉庫だったことを物語ります。建物は貴重な産業遺構として、国の登録有形文化財に指定されています。
捲糸機

葉タバコ収納用はかり

収穫、乾燥された葉タバコはここ(加茂葉たばこ取扱所)に収納されました。その時に使われた大きなはかりです。葉タバコの一大産地であった証です。
手織機

桶のいろいろ

木で作られた大小の桶です。
こうしたシンプルなものも、当時は大切に扱われてきた農具、民具だったわけです。

足踏み式脱穀機

足踏み式脱穀機

足で踏むとローラーが回り、ローラーの鉄の突起が穂にあたって脱穀する仕掛け。パネルには堂々と、農林省推奨品 実用新案登録 カワベ式義士号とあります。兵庫県のメーカー製らしく、赤穂浪士の商標がありました。
縄ない機の機構部分

縄ない機の機構部分

いまはコンバインで稲を収穫しますが、昔は鎌を使って、一株一株刈っていました。脱穀した後の稲を使って、藁縄を作る機械の機構部分です。

 

土摺臼(どずるす)

粘土を詰めて作ったすり臼。江戸時代に中国から伝来したとか。それまで使っていた木製の臼よりも効率が良いため、次第に広まっていきました。土と木と竹で作られた、これも立派な農業機械です。

土摺臼(どずるす)

粘土を詰めて作ったすり臼。江戸時代に中国から伝来したとか。それまで使っていた木製の臼よりも効率が良いため、次第に広まっていきました。土と木と竹で作られた、これも立派な農業機械です。

 

馬鍬(まんが)

馬鍬(まんが)

田をならすとき、牛にひかせて土を砕く道具。館蔵品十選展コーナーで間近に見ることができました。
繭毛羽取機

繭毛羽取機

使い方はよくわかりませんが、養蚕の繭を扱うときの道具のようです。道具名から想像するしかありません。うーむと、考え込んでしまう一品です。。
民具解説パネル

民具解説パネル

写真やイラスを使った、農具、民具の解説パネル。これを手に館内を回れば、なるほどと納得できることでしょう。
当社で製造している
農業機械部品の一例
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