藤の花言葉は「歓迎」「恋に酔う」「陶酔」など。
藤は藤棚やゲートなど、訪れた人が花の下をくぐりながら見て楽しむことができるよう、しつらえるのが一般的ですが、まさにこの花には、訪れた人を「歓迎」する意味が込められています。ゲートにふさわしい花といえます。ちなみに外国の方は藤の花に、特に日本的な美しさを感じるそうで、このことからも「歓迎」の花言葉ができたそうです。
藤はなかなかの長寿です。全国各地に名木があり、なんと樹齢1000年を超えるものもあるそうです。埼玉県春日部市の「牛島の藤」は、樹齢1200年あまりとされ、特別天然記念物に指定されています。
藤はマメ科のつる植物で、日本には「ノダフジ」と「ヤマフジ」が自生しています。ツルの巻き方はノダフジが右巻き(上から見て中心から外側へ時計回り)。反対に、ヤマフジは上から見ると左巻き。不思議な習性ですね。
ところで、名字に「藤」の名の付く方も多いですよね。藤井、藤田、藤原、藤本、藤村、藤沢などが一例。平安時代の貴族であった藤原氏の「藤原」は本姓ですが、その子孫は現在それぞれ家名を名字としているため、貴族家系においての「藤原さん」は、残念ながら存在しないそうです。また、藤は名前と並んで家紋でも藤はよく使われており、五大紋(ごだいもん)のひとつです。武家の間での人気ぶりを示しています。
高貴な美しさをたたえる藤の花。花が持つ品格に誘われて、愛でるうちに自然と背筋が伸びる気分です。藤の棚を見つけたら、花の精霊をいただきに、ぜひ、くぐるといたしましょう。
日本生まれの藤の花。1000年以上の昔も今も、美しさはそのままです。
和気町の藤公園(和気郡和気町) |
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