過去のおいんでんせえ
バックナンバー:第九幕『岡山の花めぐり』
淵本重工業 晴れの国、岡山の花めぐり
椿
みどころ

「そぞろ歩き」は「漫ろ歩き」と書くそうです。漫遊の漫の字をあて、その意味は
<これという当てもなく、気の向くままに歩き回ること・・・>。
そんなのんびりタイムを過ごすのに格好な場所が、じつは岡山市内のど真ん中にあるのです。

西川緑道公園。JR岡山駅から5分ほど。総延長2.4キロメートル。歩道のみで、自転車も入ってきませんから、のんびり歩くのにぴったり。
歩行中の目を楽しませてくれるのが、歩道に沿って植えられたさまざまな花木たち。桜、ツツジなどのほか、約600本の椿が、早春のそぞろ歩きを楽しませてくれます。


その他の見どころ
西側緑道公園(岡山市)  http://www.city.okayama.jp/toshi/kouenryokuchi/kouenryokuchi_00020.html
半田山植物園(岡山市) http://www.okayama-park.or.jp/
閑谷学校(備前市) http://shizutani.jp/
安養寺(倉敷市) http://kankou-kurashiki.jp/tourismguide_enjoy/000972.html
花言葉と、花図鑑

椿はじつは日本原産。赤い椿の花言葉は「控えめな愛」「気取らない美しさ」。白い花は「理想的な愛情」「冷ややかな美しさ」。椿の花には香りがないので、このような控えめな花言葉となりました。
また、椿の花はがくの部分から丸ごとボトリと落ちます。それが首が落ちるイメージということから、病気のお見舞いには持っていかない、武士はそのイメージを嫌うなど、他の花とは違った一面も持ち合わせています。
「椿落ちて昨日の雨をこぼしけり」(蕪村)
花姿だけでなく、ぽってりと艶やかで、濡れたような葉の色合いも椿の魅力です。

こぼればなし
「椿油」は椿の種から採取されます。食用のほか、薬用、化粧品として古くから使われてきました。
この花の名前を冠したシャンプーが、日本人の黒髪を艶やかにするイメージと重なって、発売以来、高い人気があるそうです。
椿は日本からやがてヨーロッパに渡り、18世紀未から19世紀前半にかけてヨーロッパ全土で椿ブームが広がったそうです。そのブームを背景にして、1848年デュマ・フィスの「椿姫」が出版され、続いてヴェルディの歌劇 「椿姫」が誕生しました。
私たちが作る工業製品より一足も二足も速く、花の「メイドイン・ジャパン」が世界を席巻していたなんて、なんだかほほえましくもあります。
西川緑道公園
西川緑道公園
安養寺(倉敷市)の椿
安養寺(倉敷市)の椿