「そぞろ歩き」は「漫ろ歩き」と書くそうです。漫遊の漫の字をあて、その意味は
<これという当てもなく、気の向くままに歩き回ること・・・>。
そんなのんびりタイムを過ごすのに格好な場所が、じつは岡山市内のど真ん中にあるのです。
西川緑道公園。JR岡山駅から5分ほど。総延長2.4キロメートル。歩道のみで、自転車も入ってきませんから、のんびり歩くのにぴったり。
歩行中の目を楽しませてくれるのが、歩道に沿って植えられたさまざまな花木たち。桜、ツツジなどのほか、約600本の椿が、早春のそぞろ歩きを楽しませてくれます。
椿はじつは日本原産。赤い椿の花言葉は「控えめな愛」「気取らない美しさ」。白い花は「理想的な愛情」「冷ややかな美しさ」。椿の花には香りがないので、このような控えめな花言葉となりました。
また、椿の花はがくの部分から丸ごとボトリと落ちます。それが首が落ちるイメージということから、病気のお見舞いには持っていかない、武士はそのイメージを嫌うなど、他の花とは違った一面も持ち合わせています。
「椿落ちて昨日の雨をこぼしけり」(蕪村)
花姿だけでなく、ぽってりと艶やかで、濡れたような葉の色合いも椿の魅力です。
西川緑道公園 |
安養寺(倉敷市)の椿 |