カジカは"河鹿"と書きます。鳴き声が雄鹿に似ていることに由来するとか・・・。
見た目は普通のカエルで、オスは体長3-4センチ程度。まさに鈴を転がしたような美しい声の持ち主です。
名湯・砂場のやや下手の河岸には、昭和8年(1933年)にこの地にを訪れた与謝野晶子の「カジカ鳴き夕月映えりいくたりが岩場にあるもみな高田川」と詠んだ歌碑が立っています。なお、
高田川とは現在の旭川のこと。
ところで、こうした小動物の鳴き声や風の音にさえも詩情を感じてしまう我々日本人の感性ですが、先日テレビで、こんな企画をやっていました。
外国の方は虫の声、特にセミの声をどう感じているのか・・・、というもの。ほぼ全員が「うるさい」と感じるだけ、との明快すぎる答えでした。それ以外の感情は特に湧かないそうです。
つくづく日本人の感性は独特なんだなあと、あらためて思いました。
日本人のモノ作り技術が素晴らしいのは、きっと、小さな自然の営みにも美を見いだす感受性ゆえでしょう。
時代の活気はまだまだ低迷したままですが、私たち日本のメーカーには、自他共に認める高い技術があります。
独特の感性があります。
五感を研ぎ澄ましつつ、しっかりと上を向いて歩いていこうではありませんか。
与謝野晶子の「カジカ鳴き・・・」と詠んだ歌碑
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温泉街の通称カランコロン通りは"かじか通り"とも呼ばれています。 |