過去のおいんでんせえ
バックナンバー:第八幕『岡山の天然記念物』
淵本重工業 おいでんせえ岡山の天然記念物
大賀デッケンタイトル
大賀デッケン

データ

中生代白亜紀の大造山運動による地表の褶曲で、新旧の地層が逆転している非常に珍しい現象を見ることができます。
昭和12年に国の天然記念物に指定され、「大賀の押し被せ」とも「大賀デッケン」とも呼ばれています。


素人目には、なんてことない風景であるのに、「その世界」の人たちにとっては驚きの事象や光景というものがあります。 岡山県高梁市川上町にある大賀の押し被せ(おしかぶせ/別称:大賀デッケン)も、その典型。
地学や地層に関心のない人がここに立ち寄って、説明を受けたとしても、おそらく「ふーん」と聞き流してしまうほど、見た目にどこにでもあるような光景ですが、地質学的には超有名地。なにしろ世界的にも知られているポイントなのですから。
大賀の押し被せはその名の通り、新旧の地層が逆転した「押し被せ構造」となっています。約2億年前の中生代に堆積した新しい泥岩・砂岩層の上に、約3億年前の古生代に堆積した古い石灰岩層が重なり、新旧の地層が逆転した構造になっているのです。
1925年、地質学者の小澤儀明氏によって発見され、1937年、国の天然記念物に指定されました。
もしも同様の事象が現代に再現されたら、とてつもない大地震が発生することでしょう。
いわば、地球的一大地殻変動が起きた動かぬ証拠(実際は動いたわけですが・・・)。
一見、どこにでもあるような普通の風景に中に、約一億年前に起こった、こんなすごいドラマが潜んでいたとは、いやはや、驚きです。
どこにでもあるような光景に・・・
大賀デッケン
こんなヒミツが隠されている
衝上断層形成の模式図