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バックナンバー:第八幕『岡山の天然記念物』
淵本重工業 おいでんせえ岡山の天然記念物
ぞう岩タイトル
ニホンザル

データ

ニホンザルは他のサルに比べて、尾が短いのが特徴。
また、顔と尻が赤く、手足の皮膚はむしろ黒い。
日本ではサルの顔や尻が赤いのは当たり前と思われているますが、これは実際にはニホンザルの特徴なのです。
ニホンザルの生息地6か所が日本の天然記念物に指定されており、岡山県高梁市の臥牛山(臥牛山自然動物園)はそのひとつ。


岡山県高梁市にある備中松山城。
現存する山城としては天守閣が日本一高い所にあるお城として有名です。
そのお城があるのが臥牛山(がぎゅうさん)。臥牛とはすなわち、牛が寝そべっている、という意味。南から見た山容が草の上に伏した老牛の姿に似ているところから名付けられたそうです。
しかしこの山には、牛ではなく、サルが生息しています。臥牛山のサルは20年ほど前までは、観光用に餌付けされていましたが、いまは野性にかえすためそれを中止。
200匹ほどいる群れが野荒らしをしないよう、山にひき付けておくためだけの給餌がなされています。ですので、臥牛山に行けば、必ずサルに会えるとは限りませんのであしからず。
山頂からは高梁の街並みを一望でき、まさに殿様気分。
サルもまた、お山の大将よろしく、人間社会を高見の見物しているのでしょう。
いったん餌付けされたものの、再び野性に還る・・・。サルとて、大変でしょう。
ひるがえって、なにもかも便利になった暮らしを享受している人間様の我々は、地球環境保護が叫ばれるいま、はたして、昔のような石油エネルギーに頼らない、質素な暮らしに戻れるだけの対応力があるのかというと、はなはだ疑問です。
野生猿の、たくましい生命力。たいしたもんです。
いやいや。お山にいるだけに、見上げたもんです。
臥牛山の山容
臥牛山の山容
臥牛山の下を流れる高梁川でかつて往来していた高瀬舟(復元)
臥牛山の下を流れる高梁川でかつて往来していた高瀬舟(復元)