空を流れる雲を見て、あっ馬だ、あそこにウサギ見つけた・・・と親子や友達と指さして遊んだ記憶、誰にもありますよね。
これと同様に、よく見たら、○○に見えなくもないが・・・というのが全国にある○○岩とか呼ばれるものの実態ですが、この岩は違います。まるで彫刻でもしたかのようで、誰が見ても「あ、象だ」と言ってしまうのが、倉敷市下津井港から南西3kmの沖合に浮かぶ六口島の西岸にある奇岩、象岩です。
この象岩は海岸の花崗岩が風と波によって侵食され,長い年月をかけて造りだされたもの。干潮時には歩いて近づくことができます。古くから人々の目を引いたらしく、岡山藩池田家文書の中には宝永元年(1704)の絵図が残されており、今と変わらぬ姿が描かれています。1980年頃に鼻の部分が崩壊して今の姿になりました。以前はもっと象らしい姿形だったとのことです。
倉敷市に隣接する玉野市の王子が岳には、通称ニコニコ岩なる巨石があります。個人的には、これもなかなかイケてる自然彫刻と思うのですがいかがでしょう。人はなぜか雲や岩、木など、自然のものを擬人化したがります。それだけ自然に対して、愛し敬う気持ちを持つ日本人の心を投影しているのでしょうか。
近づいてみたアングル |
こちらは玉野市にあるニコニコ岩 |