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バックナンバー:第八幕『岡山の天然記念物』
淵本重工業 おいでんせえ岡山の天然記念物
アユモドキタイトル
アユモドキ

データ

体の形がアユに似た小型の淡水魚。コイ目ドジョウ科。年々数が減り、日本では岡山県下の旭川、琵琶湖・淀川水系など数河川のみに生息しています。1977年に国の天然記念物、2004年に種の保存法により国内希少野生動植物種に指定。生息地の保護や休耕田などを利用した産卵場所の確保、飼育下繁殖の試みが進められています。

生息地

岡山県下の旭川、琵琶湖・淀川水系など

アユモドキの「モドキ」とは、「擬」。つまり、「まがいもの」あるいは「○○のようなもの」という意味です。となると、この魚名の表現するところは「鮎に似たニセモノ魚」という、私がこの魚なら、名付けた人にずいぶん文句を言いたくなるような不名誉な名前ではありませんか。確かにこの魚、ドジョウの仲間ながら、よく見ると鮎に似ていなくもない。すらりとした形や背びれなど、なるほどそうだ。しかしこちらは貴重な天然記念物。絶滅危惧の希少種。養殖ものが幅をきかす鮎とはワケが違う。などど、アユモドキの肩を持ってしまうのは、やはりその悲しい名前のせいでしょうか。アユモドキではありませんが、世の中、見渡せば「まがいもの」であふれています。コピー品。規格外品。不良品・・・。モノを作っている側の人間なら、決して「モドキ」と呼ばれないよう精進したいものです。
不名誉な名前を付けられて、心なしかアユモドキの目が悲しそうに見えてなりません。これも私たちがモノ作りに携わっているせいでしょうか・・・。頑張れアユモドキ。日本固有種というプライドを持って、不名誉な名前をはねのけて、したたかに生き抜いていくのだ。後世に種を継承していくのだ。フレーフレー、アユモドキ。
鮎ににている姿
たしかに鮎に似ているような、
ドジョウの仲間らしからぬ姿・・・
本家鮎
こちらはご存じの鮎。
アユモドキから見ればさしずめ「本家」か・・・。