じつは岡山県は、タンチョウの飼育では全国トップの飼育個体数を誇っています。
岡山市の「後楽園」と和気町の「岡山県自然保護センター」、赤磐市の「赤坂タンチョウセンター」、総社市の「吉備路つるの里」の4カ所で飼育されています。
鶴は昔から、幸せを運ぶおめでたい鳥として愛され、「鶴の恩返し」などの物語や折り紙、着物や焼物などの図柄、書画など、生活文化にすっかり溶け込んでいます。鶴が日本人に愛された理由のひとつに、鶴のもつ折り目正しさがあるといわれています。鶴は餌をついばむときも決して列を乱さず、また、他の鶴の餌を横取りしたりせず、秩序を守ります。その性格が日本人の道徳観に相通じたのでしょう。そして、もう一つの理由が夫婦仲睦まじいこと。鶴は一生つがいを守るそうで、なかなか頭の下がる夫婦愛です。
鶴が自然の中で生きていくには、多くのエサ、それを育てる広い湿原、ひいては、豊かな生態系が必要とされています。「タンチョウの里」ともいえる岡山県ですが、「岡山県自然保護センター」では、将来タンチョウが、自然環境の中での飼育できるよう、日々観察が続けられています。
「岡山県自然保護センター」のタンチョウ |
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