過去のおいんでんせえ
バックナンバー:第六幕『岡山の温泉』
奥津(おくつ)温泉

◆場所◆
岡山県苫田郡鏡野町奥津川西
◆アクセス◆
中国自動車道院庄ICより25分(R179号)
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◆日帰り入浴◆可
写真は「花美人の里」 入浴料:高校生以上900円

熊や狼がこっちを伺っていないか・・・ドキドキドキ。
こうなれば、しゃがんで洗濯するより立って見張りしながら洗濯すべし。
奇習・足踏せんたくが生まれた深山景勝別天地。

岡山を代表する温泉エリア、美作三湯。そのひとつ、奥津温泉。ここは日本観光地百選に選ばれるほど、温泉と同時に美しい渓谷美を楽しむことができます。
もう少し足をのばせば、県立森林公園もあり、温泉浴と森林浴を行き帰りに楽しめるという趣向。さて、この美しい山村の温泉地を一躍有名にしたのが昭和37年の松竹映画「秋津温泉」(監督 : 吉田喜重 原作 : 藤原審爾)。岡田菜莉子さんがヒロインを演じた、戦時中が舞台のメロドラマです。いまも古い温泉旅館がいい味わいを見せており、昭和初期の情緒がたっぷり。
最近人気を集めているのが、花をテーマにした「花美人の里」。花を浮かべた花風呂や露天風呂、家族風呂などがあり、レストランや体験工房も併設します。傍らには温泉のテイクアウト、温泉スタンドがあり、さらに温泉タンクローリーによる配送サービスも。奥津温泉は別名、美人の湯。美肌効果があり、成分は有名化粧品メーカーの製品にも使われているそうです。
奇習「足踏せんたく」は、その昔、このあたりには熊や狼が多く横行し、温泉で洗濯する婦人方に危害を加えることがあるため、立ったまま見張をしながら踏み洗いをしているうちに奥津温泉独特の風習となったものです。日曜・祝日の朝、奥津橋のたもとの露天風呂で見ることができます。