温故知新。我々技術者が解釈すれば、“先達たちの歩んできた開発者魂に触れ、今の己を叱咤激励すること”といえましょうか。
ホンダの本田宗一郎氏、ソニーの井深大氏といった、あまりにも偉大な技術者たちの、定めた目標・道を究める生きざま、度重なる失敗を逆にバネとするネバーギブアップ精神は、何度読み返しても変わらぬ感動を呼び覚ましてくれます。
モノづくりの価値を軽んじる傾向にある現代の社会風潮。その中で、自分の生き方に迷っている若者達にこそ、ぜひ知ってほしい。そして、できればモノづくりならではの醍醐味を体感してほしいと思うのは私共だけではないでしょう。
さて、郷土の温故知新。古き歴史の歩みを知る恰好の施設が博物館。岡山県立博物館では、かつて吉備国と呼ばれた岡山県の、近世に至るまでの歴史をたどることができます。
じっくり見回れば、にわか博学の人となることでしょう。「専門バカ」との揶揄を、一種の勲章にさえ錯覚してしまう我々同輩ですが、たまには「博学多識の人」と呼ばれるのも、悪くないかも。 |