過去のおいんでんせえ
バックナンバー:第二幕『岡山の観光スポット2』


天正12年3月。美作国(みまさかのくに)吉野郡宮本村(現・岡山県美作市大原町)に一人の男が生まれた。名は新免武蔵(しんめん・たけぞう)。のちの宮本武蔵である。若き日々をこの地で過ごし、21歳の時に初めて武蔵(むさし)と名乗って、諸国流浪の修行の旅に。剣聖と呼ばれるまでの波乱の足取りは、2004年から放映された大河ドラマ「武蔵」に譲るとして、武蔵ゆかりの地は、いまも吉川英治の小説世界そのままに、山また山が連なる、静かなる山里です。
生涯、六十余度の勝負に負け知らず。50歳にして兵法を極め、書、絵、彫刻等にも優れた足跡を残した、まさに文武両道の達人、いや超人。五輪書に記された兵法の心得は、現代の生き方にも通 じると、海外にも熱心な愛読者がいるとか。混沌の時代ゆえに、一層その力強い生きざまが人々の心を惹きつけてやまない、岡山生まれのヒーローです。
(*宮本武蔵の出生地には3つの説があり、残り二つは隣の兵庫県・播磨説。もっとも広く認知されているのが岡山・美作国説です)