岡山市西部から総社市にかけての一帯は、かつて大和朝廷に匹敵する勢力を誇った古代吉備王国の中心地。全国第4位 の規模の前方後円墳、造山古墳。その少し西には、こうもり塚古墳。桃太郎伝説に秘められた吉備津神社など数多くの史跡があります。その吉備路エリアの観光ハイライトとも言えるのが備中国分寺。高さ約34mの五重塔がのびやかな吉備路をバックに、すっくと美しい姿を見せています。現在のものは18世紀に再建され、近年に大修理を終えたもの。のどかな風情、太古のロマンを求めて、観光客の足が途絶えることはありません。秋も深まった夕刻ともなれば、真っ赤な夕日に映える塔のシルエットを切り取るべく、腕自慢のカメラマンたちがあちこちで陣取ります。気の向くままに、ぶらりと散策。いつのまにか、足どりがゆったりとしていることに気づくことでしょう。 |