過去のおいんでんせえ
バックナンバー:第十幕『おかやま元気スポット』
淵本重工業 晴れの国、岡山の元気スポット
うら伝説クライマックス
倉敷市・鯉喰い神社
入口看板吉備の中山に陣を張った吉備津彦命(きびつひこのみこと)。鬼の城にたてこもる温羅との戦いがついに始まるが、命が放つ矢は、温羅の投げた大岩に空中ではね返される。そこで命は、一計を案じ、一度に二本の矢を放つ。すると一本の矢は温羅の目にみごと命中し、大流血。血に染まった川を、温羅は鯉に化けて逃げる。すると、命は鵜となって襲いかかり、見事、喰い遂げた・・・。
昔話「桃太郎の鬼退治」のモデルとなった、温羅伝説の一幕です。
この一大クライマックス激戦地の地に建つのが、その名も鯉喰神社。
なるほど、周辺を見回すと、吉備の中山と鬼の城が対峙する場所にあります。
神社の横を通る道は、かつての山陽道。古い道しるべも当時のままに残っています。
多くの人が足を止め、この小さな社に願いをかけたことでしょう 。


静かで、のどかで、地味。そこが、いい。 旧道沿いにポツンとある、地味な神社。この感じが、じつによいです。ヘンなお土産屋があるわけでなく、温羅まんじゅうとかもなく、簡単な案内看板が立っているだけ。そっと立ち寄って、そっとご利益をいただく・・・。このほうが、なんだか有り難味があります。
世の中、ますますデジタル化していますが、パワースポットなどという、超アナログ世界情報の口コミが健在なもの事実。じつにいいことだと思います。付け加えると、命とともに温羅もここの祭神。八百万の神の国ニッポンならではの特質ですね。
岡山にお越しの節は、吉備津神社に続いて、ぜひ足を運んでいただきたいスポットです。

鯉喰神社
睨みをきかす狛犬がなんだか温羅に見えてきた
温羅伝説

(以下紹介文より) 吉備の国平定のため吉備津彦命が来られた時、この地方の賊温羅(うら)が村人達を苦しめていた。戦を行ったがなかなか勝負がつかない。 その時天より声がし、命がそれに従うと温羅はついに、矢つ尽き刃折れて自分の血で染まった川へ鯉となって逃れた。すぐ命は鵜となり、鯉に姿を変えた温羅をこの場所で捕食した。それを祭るため村人たちはここへ鯉喰神社を建立した。
(岡山県・倉敷市・鯉喰神社)


旧山陽道
祭神は吉備津彦命の臣下の楽々森彦命(ささもりひこのみこと)と温羅。仁徳天皇が吉備津宮の末社の一つとして創建したと伝えられる。
■場所 
岡山県倉敷市矢部109
■効能
家内安全・五穀豊穣ほか