ちょっと赤面しそうな風景ですが、じつは総社市清音にある軽部神社は、昔から安産や母乳の出を願う女性たちの信仰を集めてきた、隠れパワースポットなのです。
今のように、食料が豊かでなく、粉ミルクや栄養食品もなかった時代、赤ちゃんを産んだ母親にとって、母乳が出るか出ないかはとても深刻な問題でした。我が子を無事に育てたい・・・。そんな母親たちの切なる願いに、こちらの神様は応えてこられたのです。
敬うべきは、母親の愛情なり。母性なり。たくさんのおっぱい絵馬を前に、深く頭を垂れるべし、なのであります。
地元では乳神(ちちがみ)様と呼ばれています。
信仰の元になったのは、境内にあった<たらちねの桜>と呼ばれた、見事なしだれ桜の存在。樹齢四百年のこの桜は昭和十年代に枯れてしまい、いまは枯株のみが残っていますが、桜の季節にはたくさんの人出で賑わい、露店も出るほどだったそうです。この桜のある社が、いつしか、女性の乳一切の守り神として信仰されてきました。
奉納された絵馬を拝見しますと「お乳がよく出ますように」「元気な赤ちゃんが生まれますように」「乳ガンがよくなりますように」など、女性たちの切なる願いが書かれており、胸を打つものがあります。新しく奉納された絵馬もたくさんあり、今も昔も、女性たちや家族共通の願いに変わりはありません。どうか願いが叶って欲しいものです。
■場所
岡山県総社市清音
■効能
女性の乳一切、安産祈願ほか
総社吉備路商工会の青年部が、地域信仰である軽部神社のおっぱい絵馬キットと、境内のたらちね桜(しだれ桜)をモチーフにしたおまんじゅう「たらちね」を商品開発して販売しています。どちらも、総社吉備路商工会が作ったブランド「吉備路の華」に認定されており、まさに本気モードの取り組み。
作成した絵馬は、軽部神社に立ち寄って自由に奉納することができるほか、奉納の代行サービスも行なっています。
おっぱい絵馬手作りキットは説明書付き▽
たらちね桜をモチーフにしたおまんじゅう「たらちね」▽
軽部神社の詳しい情報はこちら
●津山市観光ガイド
●岡山旅ネット
さて、普段は鋳物や鉄など、硬いものばかり扱っている当社ですが、今回は対極にある超やわらかな話題となりました。それにしても、女性は偉大であります。感謝感謝。これしかございません。