過去のおいんでんせえ
バックナンバー:第一幕『岡山の観光スポット』

岡山県高梁市成羽(なりわ)町にある広兼邸。お城を思わせるような石垣の上に建つ、威風堂々とした邸宅で、映画「八ツ墓村」のロケに使われた家としても有名です。広兼家は、江戸末期に銅山経営とローハ(ベンガラの材料)の製造で財をなした大庄屋。門をくぐると、当時の富豪の暮らしぶりがうかがえます。門番や下男、女中たちの部屋があるのにまずびっくり。この屋敷で忙しく働き、たくさんの人の往来があったことでしょう。 周辺には、伝統的建造物群保存地区の「吹屋(ふきや)ふるさと村」があります。銅山とベンガラで栄えたかつてのメインストリートには、赤銅色の石州瓦と格子を持った家並みが続きます。秋風に吹かれながら山里の風情をしみじみ楽しみ、今度は山を下って成羽の町へ。日本を代表する建築家、安藤忠雄氏の設計による成羽町美術館には、同町出身で倉敷・大原美術館のコレクションに多大な功績を残した画家、児島虎次郎の作品が展示されています。秋を満喫する上で、ぜひ訪れたいスポットです。