過去のおいんでんせえ
バックナンバー:第一幕『岡山の観光スポット』

桃太郎の鬼退治の鬼の住処をご紹介したら、今度は桃太郎こと吉備津彦命(きびつひこのみこと)をまつっている吉備津神社を外すわけにはいきますまい。現在の建物が完成したのは室町時代のこと。堂々たる比翼入母屋(ひよくいりもや)造りの本殿は、拝殿とともに国宝に指定されています。この吉備津神社周辺には、桃太郎伝説を彩 る史跡が多く、温羅(うら)の投げた石と吉備津彦命の放った矢が絡みあって落ちた所といわれる矢喰宮(やぐいのみや)。吉備津彦命の矢が目に命中し、温羅がおびただしい血を流してできたという血吸川(ちすいがわ)。鯉に化けて逃げる温羅を、命が鵜となって追い、ついにはこれを咬みあげたところにあるという鯉喰神社(こいぐいじんじゃ)。伝説も、にわかに現実味を帯びた物語として迫ってくるから面 白い。