岡山の観光地といえば、すぐに後楽園や吉備路、倉敷を思い浮かべますが、じつは県北にある蒜山高原(岡山県真庭市)の集客力はすごいのです。観光客数では倉敷(年間約300万人)に次いで2番目となる約250万人。冬期は積雪のために客足が遠のいてなおこの数字。たいしたもんです。
おすすめの季節はやはり、夏から晩秋にかけて。ただし、今回の企画からして、訪れて、景色を楽しんで散策するだけでは「いやし」濃度不足。
もっとハードに、貪欲に、ガッツリいやしてもらうぞ、という企画です。
蒜山高原の名物料理といえば、ジンギスカン。高原では茶色のジャージー牛をあちこちに見かけますが、なぜか牛ではなく、羊肉のジンギスカン。そのあたりの軽い疑問はさておいて、「食べ放題」ののぼりがあちこちに。心強いではありませんか。この際、胃袋もしっかりといやしてもらいましょう。
のぼりのある店の前を通ると、おねえさんが「どうぞー」とやさしく誘導。高原版の居酒屋風呼び込みです。笑顔に誘われるままに、イン。店内に入ると、いるわ、いるわ。食べ放題格闘中の皆様が。バイクツーリングのチームも、懸命に箸を動かしております。子ども連れのファミリーもたくさんいます。
注文したのはもちろん食べ放題コース、1800円。味は普通においしい。牛肉と違ってさっぱりしてます。岡山市内じゃ、なかなかジンギスカンを食べる機会ないですからね。
ロケーションの良さと相まって、食欲は倍加。
食していると「お肉、お代わりしましょ?」と先ほどのお姉さん。もちろん「お願いします」。このあと意地汚く再度お代わりして、ガソリン満タン状態。ごちそうさまでした。
さて、店を出て、店のおじさんに自転車道のことを聞くと、親切丁寧に説明してくれます。おもてなし度100点。
行ってらっしゃいの声に背中を押されて出発です。
B級グルメの堂々チャンピオン、蒜山焼そばで締めくくろうと思えば、
道路脇に食べることのできるお店が点在。甘い味噌だれの香りが漂ってくるからすぐわかります。
このあと帰路につくわけですが、岡山市内方面に続く国道沿いには、湯原温泉。足(たる)温泉、真賀(まが)温泉など、いくつもの温泉があります。なかでも、ここから一番近い、湯原温泉の露天風呂・砂湯は24時間無料開放。「食べ放題」に始まり「無料」で締めくくりとなると、なんだかお得感満載。丸一日、堪能すべし。まったり楽しむべし。
「いやしの旅」というよりも、「いやしんぼうの旅」では?とのツッコミが入りそうですが、楽しい&うれしい一日になればそれでいいのです。
満ち足りた気分で、一日を終えるといたしましょう。